Fukagawa Distillery

90年の長きにわたり、理化医療用ガラスの製造・卸しを営むクライアントの新規事業「深川蒸溜所」のスペースデザインである。
清澄白河の既存不適合であった工場を減築して得た通路を進むと、表通りからは見えないテイスティングバーと蒸留所が現れる。
クライアントは長年の技術によりガラスの蒸留器を開発。その蒸留器を奥に望むテイスティングバーは、「奥の細道」で知られる松尾芭蕉が読んだ句と同数のガラスのシリンダーを埋め混んだ馬蹄型カウンターが鎮座する。
場の開き方は実に様々である。このプロジェクトでは、意思を持って一歩づつ進んでいく先に開かれた体験が待っている。
どこにでもいつでもタダの情報が満映している世の中だからこそ、不必要を手放すことにより、私たちは手にしたいヒト、コト、モノの存在を知るのであろう。

Data

  • Client

    リカシツ株式会社

  • Bar, Distillery

    kiyosumishirakawa,Tokyo (Japan)

  • Completion

    2022.12

  • Total area

    98.00㎡

  • Design

    Masaki Kato, Ryoga Osada, Satoshi Tachikawa

  • Construction

    cinq japan

  • Operation

    nico

  • Photo

    Daisuke Shima